パナソニックの充電式乾電池「EVOLTA」(エボルタ)で動く同名の小型ロボットが東海道五十三次を走破する実験を前に、22日、東京都内で壮行会が開かれた。設計、開発をしたロボットクリエーターの高橋智隆さんは「ロボットが将来、公道を走る時のための実証実験になる。公道を走るのは過酷なチャレンジだが、みんなで乗り切りたい」と語った。エボルタは23日に東京・日本橋を出発し、約50日かけて京都を目指す。
五十三次を走るエボルタは、大八車を引く旅人の姿をイメージ。ロボットの身長17センチ、車の全長40センチと小型だ。誘導するスタッフがエボルタの前で赤外線を発する装置を持って歩き、誘導する方法で、日本橋から京都の三条大橋までの約500キロを走る。単3電池12個を積み、充電は1日1回。走行は日中のみで、明るいうちに次の宿場町に着かなければならない。
東海道五十三次の走破に挑む小型ロボット「エボルタ」=2010年9月22日撮影 実験は米グランドキャニオン、仏ル・マンに続く3回目。グランドキャニオンでは約530メートルのロープを登り、ル・マンでは世界3大レースの一つ「ル・マン24時間レース」と同じサーキットを走り、24時間完走を達成した。高橋さんは「ル・マンでは、一定の速度で平らな道を走ればよかったが、今回は信号で止まり、最大傾斜18度の坂を上るなど、電池のパワーも必要になる」と話した。距離が長いため、ル・マンの3倍のスピードを出せるように改良した。
充電式のエボルタ(HHR-3MV、10月1日発売)は、充電回数約1600回で、従来品の約1200回を上回るという。この日はエボルタのデモ走行が行われた。挑戦の様子は、動画中継サービス「ユーストリーム」で生中継されるほか、専用サイトで紹介する予定。【岡礼子】
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