Friday, September 24, 2010

柴野元議員:社長の会社捜索

先の参院選に自民党から比例代表で立候補し落選した柴野多伊三(たいぞう)元衆院議員(59)が社長を務めるバイオ燃料開発会社「日本中油」(東京都港区)が、12億円余の架空増資を登記に記載した疑いが強まり、東京地検特捜部は25日、電磁的公正証書原本不実記録容疑などで、同社など数カ所を家宅捜索した。柴野元議員は中国最大の石油国営企業「中国石油天然ガス集団」(CNPC)グループの日本法人を名乗ってバイオ燃料開発などへの投資を募っており、特捜部は、こうした投資募集の実態についても解明を進めるとみられる。

 日本中油は09年8月、資本金2000万円で設立。しかし、09年12月24日付で、12億3000万円を増資したことが登記に記されている。この増資について、柴野元議員は毎日新聞の取材に「国内のいろいろな個人投資家から集めた」とし、同社の燃料事業の担当取締役の男性は「民間の投資機構から(投資を受けた)」と説明していた。

 しかし、関係者によると、この増資に実態はなく、柴野元議員らが虚偽の登記をした疑いがあるという。同社は09年12月、証券会社を通じ、東南アジアでのバイオ燃料開発への投資を呼びかけていたが、この時は資金を集めることができなかった。また「日本中油を海外市場で上場する」として、同社の未公開株の販売を個人投資家に持ちかけていた。こうした新たな投資を募るのに、投資家の信頼を得ようと、架空の増資を登記に記載した疑いがあるとみられる。

No comments:

Post a Comment