Friday, September 24, 2010

パルコ:政投銀増資に森トラスト反発

パルコの日本政策投資銀行に対する増資計画が波紋を呼んでいる。パルコは、今月9日、政投銀を引受先とする150億円の新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行したが、パルコの筆頭株主の不動産大手、森トラストは「相談なく行われた」などと反発。パルコの平野秀一社長ら経営陣の責任を追及する構えを見せている。

 パルコは8月25日、中国進出を柱とする中期経営計画と併せてCB発行などによる政投銀との資本業務提携を発表した。政投銀にとっては今年度から始めた成長企業支援型の投資案件の「第1号」。CBは13年9月以降に株式に転換できる。

 パルコは01年に森トラスト傘下に入った。森トラストは、パルコの発行済み株式の33.26%を保有する筆頭株主。CBが株式に転換されると、持ち株比率は27.03%に低下する。政投銀の持ち株比率は18.73%になる。

 森トラストによると、発表前日の夕方にCB発行計画を知らされたため発表当日、森章社長名で反対の意向を示す文書を送付したにもかかわらず発行が決められたという。発行を差し止める仮処分申請などはしなかったが「取締役の責任は追及する」(幹部)として、来年5月の株主総会などで平野社長の退任などを求める方針だ。

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